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ここは自分の好きな事をダラダラと物申すブログです、不定期ですが(苦笑)
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いや、マジで忙しい(苦笑)
お久しぶりの方も、そうでない方も、どうもこんばんわ、ハヤです。

いやもう、何が忙しいってレポートがさ(笑)

キツイよ!!殺す気だよこれ!!!マジで!!!!

まあ、そんな訳で、早く話しの方も進めたいのですが中々進められません。
特に待っている方もいないとは思いますが、UPはもう少しお待ちください。



追記 ニコニコ組曲にはまり気味な俺(笑)

特に、

合唱 組曲『ニコニコ動画』-The Best Of Limited Edition Ver.Final-
合唱 組曲『ニコニコ動画』 グランドフィナーレ

は個人的ベストです。

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一方、暗闇の森の中を進む一つの影があった。
 
「・・・無用心ですね・・・。」

ティアである。
彼は図書館で得た地図を参考にしながら町を散策していると、スラム街の一角にある、シカンダと言う町全体を覆う城壁に大きな穴があることを発見した。
興味を抱いたティアはその穴から外へと踏み出すと、そこに広がっていたのは大きな森だった。
スラム側の外は森で覆われており、それはどこか深遠に続くような雰囲気さえある。

(・・・幾らスラム街とはいえ、こんなところにあのような穴が在ってはモンスターによる危険が増えるかもしれないと言うのに・・・)

ティアは心の中でシカンダと言う城下町の危惧を抱きつつ、森の中の散策を続けた。
森は月明かりが少し差し込む程度でかなり薄暗い。
そんな中、ティアはふと足下に不審な物を発見した。

「ふむ・・・これは・・・。」

屈んでソレを注視する。
やがてソレが、危惧していたうちの一つである事に気がついた。

「この足跡は・・・ゴブリンですね・・・。」

ゴブリン・・・餓鬼の一種であり、あまり知識は無いものの繁殖力と集団行動力が高く、ある程度の注意が必要なモンスターである。

(・・・かなりの数ですね・・・これは・・・。)

ティアは足跡の数からおおよその数を割り振った。
不審・・・それに尽きた。

(スラム街の穴・・・だと言うのに、本能で動くゴブリンが町に侵入しないとは・・・)

どう考えても不自然な事だった。
ティアはアゴに手を当てて声を漏らした。
そろそろ戻ろうと思い、足をシカンダへと向けようとしたところで

『ガサガサガサガサ・・・!!!』

大きく揺れる木々の轍と足音を聞き、ティアはすぐさま近くの茂みに身を潜めた。
やがて、ティアの目の前に何かが入った、少し大きめの布袋を肩に担いだ男達が現れた。

「おい、ここいらだよな?」

「ああ、多分な。」

男達が何事か囁きあっているのを、ティアは聞く。

「おい。」

「おう。」

三人組みの男の内、一人が持っていた布袋をその場に置くと、男達は一目散に逃げていった。
ティアは気配が去るのをじっくり待ってから、体を起こした。

(・・・一体なんでしょうか・・・?)

布袋の前まで歩くと、その布袋がもぞもぞと動いてる事に気がついた。
ティアは布袋の紐を解き、中に入っていたモノを外へと出した。

「ん~!!んん~~~~~!!!」

中に入っていたのは猿轡をされ悶えている、まだ幼い少女だった。
よほど怖かったのであろう、その目からはボロボロと涙がこぼれている。
ティアが猿轡を解こうと手を伸ばすと、少女はビクッ・・・と体を震わせて後ずさった・・・だが、腰が抜けているのか、お知りをもぞもぞとさせてるだけであった。
ティアは、少女が自分に怖がっている事を察すると声を出した。

「ご安心ください、私は貴女を襲いはしませんよ。」

綺麗に透き通った声が少女の耳に入る。
不思議なまでに説得力のあるその声に、少女は目を見開いたままポカン・・・としている。
その場には、余りにも似つかわしくないほどの穏やかな声が・・・その微笑が少女の心を落ち着かせた。
体の力が抜け、自然とリラックスした状態となる。

「今、縄を解いて差し上げます。」

ティアはそう言うと、少女を縛っていた縄や猿轡を解いてあげた。

「あ・・・。」

少女は自分の拘束が解かれていることに驚いたのか、声を漏らした。
その様子にティアは微笑みながら声をかけた。

「お怪我はありませんか?」

「ふえ・・・あ・・・うん・・・大丈・・・っ!」

少女は慌てて立とうとしたところで、足に走る鈍い痛みに顔を歪めてその場に尻餅をついた。
ティアはソレを見ると、少女が手で押さえている右足を見据えた。

「・・・見せていただけますか?」

「うん・・・。」

少女が手を離すと、その部分が露わとなった。
少女の右足・・・くるぶしから付け根にかけて、可哀想なくらい赤く腫れているのが見て取れた。

「ふむ・・・足を挫いていますね・・・よし。」

ティアは「うん」と頷くとコートのポケットの中から小さな金属の筒を出した。

「何・・・するの?」

少女が不思議そうにティアを見つめる。

「ふふ・・・これから起きますは種も仕掛けも御座います、不思議な出来事で御座います・・・どうぞご堪能あれ。」

芝居がかった言葉を言い、ティアは少女に金属の筒を少女の手に優しく握らせた。

「・・・?」

「それでは始めましょう・・・さあ、まずはゆっくりと目を閉じてください。」

少女は言われるがままに目を閉じた。

「では、今までで楽しかった事を思い出してみてください。」

少女は、やや沈黙していたが、やがて「うん」と頷いた。

「その思い出を、今、あなたの手の中にあるモノに心の中で話してみてください・・・。」

少女は言われるがままに、手の中のモノに今まで楽しかった事・・・友達と遊んだ事、美味しい物を食べた事・・・色んな事を語りかけた・・・すると

「・・・何か・・・暖かい・・・。」

手の中が暖かかった・・・ティアの手が自分の手に重なっている所為ではない・・・まるで、手の中にあるものが熱を放ってるかのように暖かかった。
だが、決してソレは扱ったりするようなものではなく、まるで誰かが包んでくれるような・・・そんな温もりみたいであった。

「ふふふ・・・それでは、ゆっくりと目を開いて見てください。」

目の前からティアの声が響く・・・少女はゆっくりと目を開け、暖かさが溢れる自らの手を見た。

「ふわぁ・・・!!」

手の中から優しい空色の光が溢れているのを少女は見た。
手のひらを開くと、そこには小さな小さな笛があり、それがその光を出していた。

「・・・足の方はどうでしょうか?」

「えっ?」

少女はティアの声を聞き、痛めた足を思い出す・・・が、予想外の事が起きた。

「あっ!痛くない!!」

少女は立ち上がり、ジャンプしたり、ティアの周りを走ったりした後、ティアの前に立った。

「あ、私、アミィ!お兄ちゃんは?」

「私はティアと申します、よろしく、アミィさん。」

「うん!!」

アミィの中でティアに対する疑念は無くなり、笑顔を振り撒いている。

「あ・・・お兄ちゃん、これ・・・。」

アミィは先ほどから握り締めていた笛をティアに返そうと差し出した。
気がつけば、そこには先ほどのような光は無く、唯の笛へと戻っていた。
ティアは、アミィを見つめると、首を横に振った。

「よろしければ、その笛はアミィさんに差し上げましょう。」

「ほんと!?ありがとう、大事にするね!!」

「ははは・・・その方が『笛』も喜ぶでしょう。」

「笛が・・・?・・・どういうこと?」

「それは―――――――――」

『ガサガサガサガサ!!』

ティアがアミィの問いに答えようとした所で邪魔が入った。

(・・・この感じ・・・。)

ティアはアミィと視線を合わせていたが、今の事態を理解し、スッと立ち上がった。

「ガァァ・・・!」

「グゥゥ・・・!!」

闇の中に溢れる、爛々と輝く幾多の目。

「お兄・・・ちゃん・・・!」

アミィがか細く呟きながら、ティアにしがみ付いた。
ティアはそんなアミィを優しく抱えあげた。

「しっかり掴まっていてくださいね?」

「・・うんっ!!」

ティアの微笑に勇気付けられたのか、わずかに力強く頷く。
ティア自身は、周りの気配を読みつつ、それらの正体に気がつく。

「・・・ゴブリンですか・・・。」

(数は十数匹・・・この距離なら・・・)

ティアは片手で器用にコートの中から細長い葉っぱを一枚取り出した。
それをおもむろに唇の当てると、ティアはそっと息を吐いた。

『―――――――――――――――――――――。』

ティアの手によって奏でられる旋律。
その音色はとても高い音で・・・だが、その中にも何か鮮烈な物を感じさせる音色だとアミィは感じた。
大気すら振るわせる、その高い音に異変はすぐは起きた。

「ガッ!!」

「ゲッ!!」

ゴブリンたちが一斉に苦しみだしたのである、一様に耳を塞ぎのたうち始めるのをアミィは見た。
ティアはその瞬間を見逃さなかった、片腕にアミィを、もう片手に草笛を持ち、ゴブリンに向かって走り出したかと思うと、アミィの視界が『逆転』した。

『ヴァサァッ!!』

月を背にティアは宙返りをしていた。
アミィは上に地面があると言う不思議な感覚を呆然と見ていた。
やがて視界が元に戻り、ティアは音すらなくその場に着地した。
アミィが見渡せば、ゴブリンたちの包囲網を抜けていた。
だが、ティアはそこで止まらない。
行き着く間も無く、ティアは走り出していた。

「グ・・・ガァッ!!」

ティアの奏でていた音が途切れた事によってゴブリンは復活し、ティアの後を追って走り出した・・・。

               ・
               ・
               ・

「・・・む、騒がしいですね・・・。」

シルヴィーがスラム街の中を警備し、丁度、城壁の大穴の所に差し掛かった所で、外の様子がおかしい事に気がついた。

「・・・。」

シルヴィーは目を凝らし、穴の向こうを見つめる・・・そして

「・・・な!?」

それを見た。

(人・・・追われている!?)

さらに目を凝らせば、走ってくる者が子どもを抱えて走っている事に気が着く、だが、それよりも気にすべきなのは追っている者・・・ゴブリンの群れであった。

「こっちです!早く!!!」

シルヴィーは追われている者達のほうへ走り出しながら叫ぶ。
その声に気がついたのか、追われている物がシルヴィーの方へまっすぐ走ってきた。
そして・・・その姿を月明かりが照らし出した。

「貴女は・・・昼間の!?」

「シルヴィーさん!しばし後ろをお願いします!!」

ティアはそう言うとシルヴィーの横を走り抜けた。
すれ違いざまに、詩人・ティアが子どもを抱きかかえている事に気がつく。
その子を安全な所へ連れて行く気だということを悟り、シルヴィーは目の前の『敵』に意識を集中させる。

「・・・任されました!!」

シルヴィーの手が自然に腰の刀へと伸びる、ゴブリンたちが自分に向かって走ってくるのを黙認しながら、さらにシルヴィーは意識を集中させる。
やがて、シルヴィーの目の前にまで迫ったゴブリンは無骨な棍棒を片手に振り上げながら、シルヴィーの眼前へと振り下ろされ

「・・・セェェイッッ!!!」

烈なる叫びと共に刀が鞘からほとばしった。

「!!!?」

その居合と呼ばれる技法によって、棍棒ごと体を切り裂かれたゴブリンは声すら上げる間も無く絶命する。
シルヴィーはそのまま返す刃で、横に回りこんできたゴブリンを斬り裂く。

『ウォーーーーーーーーーーー!!!!』

ゴブリンたちの怒号が殺到した。
シルヴィーの目が細まり、その場にいる敵を全て捕捉する。

「フン!!」

シルヴィーは襲い掛かるゴブリンを物ともせず、確実に斬り殺していく。

『ザンッ!!』

棍棒ごと斬り裂くシルヴィーは、正しく鬼神のようであった。

「ハァァッ!!!」
(赦さない)

シルヴィーの刀が唸り、二匹同時に切り裂く。

「デェェイ!!」
(赦さない!)

目の前が赤くなるほど、我武者羅に斬り捨てる。

「タァァァッ!!」
(絶対、赦さない!!)

斬り屠る度、シルヴィーの心の中に憎悪が蘇る。
未だに焼き付いて消えない、記憶の奥に深く刻まれた傷。
絶える事の無い悲鳴と断末魔・・・燃え盛る町と乱舞する化け物の群。
自分を責めたてる罵声と暴力・・・拒絶の眼差し・・・あらゆる生き物の死骸。

そして、無残に喰い散らかされた・・・お さんの死た――――――――――――――

「うわぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁあアアァああァァアぁぁぁああああああああああああぁぁぁああぁぁあぁあああぁぁぁぁぁあああっっっ!!!!!!!!!!」

記憶と現実が判別できない。
目の前にいる奴は何だ?
目の前にいる、この化け物は何だ?
コイツだ・・・コイツらが・・・コイツらがぁぁぁ!!!

シルヴィーは刀をゴブリンの腹に突き刺すと、刃を上に向かせジャンプする勢いでゴブリンを真っ二つにする。
その勢いを殺さず、前に飛びぬけると、ゴブリンの群れの中で惨殺と言う名の舞を踊る。

意識が保てない、それほどまでにシルヴィーの憎悪は激しい物だった。
シルヴィーは次々と増えるゴブリンの群れを、増える端から斬り屠っていく。
だが・・・限界は訪れた。

「はああああぁぁぁぁあああぁあぁぁぁあああ!!!」

シルヴィーが大きく刀を振り上げ目の前のゴブリンを切り裂く・・・その動作が盲点だった。

「ガアア!!!」

ゴブリンが切り裂かれた仲間を踏み台にしてシルヴィーに襲い掛かったのである。
その手には錆びたナイフが握られている。
咄嗟に正気に戻る・・・が遅い。

(しまっ・・・・!!)

殺される・・・その恐怖が身をこわばらせ・・・『それ』が起きた

『~~~~~~~~~~~~~~~♪』

甲高い音が鳴り響いた。
その音に襲い掛かろうとしたゴブリンが倒れ伏す。
それどころか、周りにいるゴブリンたち全員が耳を押さえ呻き声をあげた。

『~~~~~~~~~~~~~~~♪』 (チリン)

のた打ち回るゴブリンたちは一斉に立ち上がると、一目散に森の中へと逃げていく・・・その様子を呆然とシルヴィーは見ていた。
やがてシルヴィーは、その音に助けられた事を悟り、音の発生源・・・自分の背後へ振り向いた。

「・・・あ・・・・。」

そこに『それ』はいた。
輝く銀色のフルートを奏でる、不思議な詩人・・・。
その手によって奏でられる旋律が、シルヴィーの荒れ狂った全てを洗い流していく・・・それは、本当にいとも簡単に吹き飛んでしまい、シルヴィー自信が驚くほど出る。
月明かりに照らされ、銀色のフルートを奏でる詩人・・・どこか幻想的な光景にシルヴィーは魅入ってしまっていた。
やがて詩人・ティアはゴブリンたちの気配が完全に途絶えたのを確認すると、フルートをコートの中にしまい、半ば放心状態ともいえるシルヴィーの前に立った。

「助けていただきありがとう御座います、お怪我はありませんか?」

「・・・。」

返事が無い事に不審に思ったティアは、もう一度声を掛けた。

「・・・シルヴィーさん?」

「・・・え?あ・・・・。」

正気に戻ったのか、シルヴィーは焦点がティアに合わさる。

「助けていただき、本当にありがとう御座います。」

「あ・・・いや・・・。」

シルヴィーは言葉を濁した。
と言うのも、シルヴィー自身、最初は二人を救うために戦おうとした訳だが、ゴブリンを見た瞬間そんな感情が吹き飛び、ただ復讐のためだけに戦ったと言うこと。
純粋にお礼を言われた事は嬉しい・・・だが、事実のその裏には私的な感情があり、結果的に言えば二人を復讐の道具にしたことにも繋がる事がただ悲しかった・・・。

「ティア殿・・・いえ、私はお礼を言われるほどの事は・・・していません・」

それほど立派な感情で動いた訳ではない・・・そう心の中で呟き、喜びや嬉しさを封じ込める。
だが、そんなシルヴィーにティアは微笑んだ。

「結果として、私達は助けられました・・・これは、感謝すべき事ですよ。」

「――――――――――――。」

言葉を失う・・・余りにも真っ直ぐな言葉に思わず目線をそらす。

「お怪我はありませんか?」

ティアのその言葉が、シルヴィーの中で爆発した。
自分が心配された・・・【死神】と・・・【異端者】と言われた自分が・・・。
その事実はシルヴィーの顔を真っ赤にするには十分すぎるほどの物だった。
はたから見ても真っ赤な事が分かる程、シルヴィーは顔を真っ赤にしながら慌てたように口を開いた。

「い、いえ!大丈夫です、ご、ごごご心配なく!!!」

動揺の余り声がドモっている・・・無性に恥かしくなり、シルヴィーはそっぽを向いた。
普段余り感情を表に出そうとしないシルヴィーだが、今回のは例外中の例外だった。
彼女にとって『心配される』というのは、この十数年間、殆んど無く、とっくに忘れているような物だった。
それ故に、どう対処していいのか分からず、ふいっと顔をそむける。
心の中で必死に、子どもの頃はどうしていたかなどを思い出そうとする辺りが、混乱の極みである事に本人は気づいていない。
やがて、どうしようもなくなったシルヴィーは真っ赤になった顔をうつむけ、聞こえるか聞こえないかの瀬戸際で・・・か細く・・・そして小さく・・・本当に小さく

「・・・ありがとう。」

と呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第九幕       了

今回は多少暴力的表現があるので、カバーをさせていただきました。
お読みの際は反転してください。




(暑い・・・本当に蒸し暑い夏の夜・・・私は・・・はじめて人を殺しました・・・。)

シルヴィーはただ自分の身の安全の為に・・・生き残るために騎士団へと入った。
そして、そこでの身の保障を得るために、現・国家に異を唱える者を斬る仕事についた・・・。
無論・・・最初に人を切り殺した日を・・・その恐怖を忘れはしない・・・押しつぶされるような罪悪感を・・・。

――――――――――――――――無我夢中だった

相手の事を配慮するなんて微塵も出来なかった・・・。
ただ必死に、手にもった父と母の形見である刀を振り回し・・・激痛にのた打ち回る男に向かって振り降ろした・・・それをすれば・・・一体どうなるのかも分からずに・・・唯。唯、滅茶苦茶に刀を振り下ろした。

『バシュ!ジュグ!!ギヂィ!!!』

耳に障る、不快な音が夜の帳に響いた・・・。
だが、シルヴィーの耳には、その男の凄まじい悲鳴も不快な音も何も聞こえなかった・・・。
やがて・・・手汗で刀が自らの手から滑り落ち、大きな金属音を立てた。
その音にハッとするように、シルヴィーは我に帰った。

(わ・・・私・・・一体・・・何を・・・?)

呆然とその場に立ち尽くす・・・
次第に意識がハッキリしてくるにつれ、自分の足元に転がる『ナニカ』に気づいた
その『ナニカ』は動く事無く、ただ、生暖かい液体に浸っている。

(私は・・・何を・・・仕事をしろと言われて・・・知らない家に入って・・・刀を)

―――――――――――――――え?

何かに引っかかった。
刀を・・・どうした?
自分は刀をどうしたと言うのだ?

(刀を・・・振り回し・・・て?)

不意に目線が下に硬直する。

(ダメ・・・・ダメ・・・・)

本能がソレを見るなと警告する・・・だが、それと裏腹に瞳はそれを捉えて離しはしなかった。
足下に転がるナニカから目が話せない・・・

(これは・・・・これ、は――――――――――――――――)

「――――――――――――っっっ!!?」

理解した途端、強烈な嘔吐感が自分を襲った。
膝をつき胃の中にある物を全て吐き出した。

「~~~~ッッ!!グッゲホッ!うぇ・・・っ!!!」

吐き気は一向におさまらない、胃の中の物は何も無いと言うのに吐き出す動作を内臓が繰り返す。
足下に転がっていた物・・・・それは、つい今の今まで自らの手足で動き、自らの意思を持った一つの命を宿していた者・・・。

『ガチ・・・ガチガチガチ・・・!!』

手が・・・口が震え、歯が噛みあわず音を鳴らす。

(殺・・・した・・・わたしが・・・・この手で・・・)

ちらりと見やれば、無造作に転がる刀が目に入った。

(この刀で・・・殺・・した・・・!!)

刀を手に持ち胸に抱きこんだ。

(お母さん・・・お母さん、お母さん!!!)

形見である刀にすがり、ただ泣き続ける。
そうして震える中・・・シルヴィーの視界の端に丸い物を見つける・・・。
それは・・・『目』と言う人間のパーツ・・・。
そのパーツと目が合った瞬間・・・シルヴィーはそこから逃げ出した・・・・。
              
               ・
               ・
               ・

あのときに比べたら、自分は人を斬ることが平気になったと感じる。

そして・・・自分の57番目のターゲット・・・それが、レイドの父親だった・・・。
              
               ・
               ・
               ・

ターゲットは北方の国から来た子連れの男だった・・・。
シカンダ王国の新王に反旗を翻す為に動くレジスタンスに補給物資を届ける元締めである男だった。
この時点で、シルヴィーは人を殺すと言うことに慣れ始めていた・・・。
そう・・・慣れてしまった・・・。
はじめの頃は、殺した者達が化けて出てきて、逆に取り殺されると言う内容の夢に苛まれていたが・・・そう言ったことも殆んど無くなっていた。
そう・・・人は慣れる・・・例え、それがどんなことであろうとも・・・。

夜・・・シルヴィーは宿に忍び込み、護衛の者を使命を上げる間も無く気絶させ、中へと押し入った。
ターゲットである男・・・ハイドンは急に入ってきた闖入者に怯えた
それは、当然のことであろう・・・。
いきなり、刀を持った者が忍び込んできたのだから、驚かない方がおかしい。
ハイドンは壁にかけてあった剣を手に取り・・・・

『バシュ!!!』

その隙を突かれ、腕を切り落とされた

「がぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」

悲鳴をあげてのた打ち回る・・・シルヴィーは一歩、また一歩と・・・止めを刺すために歩み寄る。
そして、ハイドンを殺そうと刀を再び構えたところで

「とう・・・さん・・・?」

「ッ、レイ・・・ド!!!」
              
後ろで、ハイドンの子どもが倒れるのをシルヴィーは見た。
大量の血を見たのだ・・・それが当然とシルヴィーは思った。

「っく・・・!!」

ハイドンはシルヴィーを睨みつけ、シルヴィーはそれを真っ向から受止める。
命乞いでもするのか・・・と思っていた・・・だが、それは見当ハズレだった。

「た・・・頼む・・・あの子を殺さないでくれ・・・!!」

「・・・え?」

この時、ようやくシルヴィーは人間らしい声を出した。

「あの子は・・・この仕事には関係無い・・・!!見逃してやってくれ・・・!!」

「・・・・。」

シルヴィーは応えない・・・見逃しても良い・・・だが、この国で子どもが一人で生きていけるはずが無い・・・ならば、いっそこの場で殺してやってほうが楽になる・・・とそう思っていた・・・だが、ハイドンは

「その子を・・・頼む・・・殺し屋に頼むなんて・・・おかしな事かも知れん・・・だが・・・その子は私の大切な一人息子なのだ・・・頼む・・・たの・・む!!」

倒れた子どもを見やる・・・
その幼き子どもを見ながら、自分を照らし合わせた・・・。
泣き叫ぶ自分・・・労苦の連続・・・生きるか死ぬかの世界・・・

(私は・・・自分と同じ存在を・・・)

自分が生きるために自分は自分と同じ目に・・・何人もの人を・・・子どもを不幸にしてしまっていた・・・。
その事実が、自分の心に深々と突き刺さった。

「頼む・・・たのむ・・・!!」

(・・・子どもに罪は無い・・・そう・・・これは私の・・・)

思えば、シルヴィーは自然と口を開いていた。

「・・・殺しはしません・・・貴方を殺した『罪』は私が背負います。」

「・・・・。」

ハイドンはその言葉を聞き、どこか安心したかのような目をした

「そ・・・う、か・・・・。」

呟き、事切れた。

「・・・。」

シルヴィーはそれを静かに見届けると、持っていた紙で刀の血を拭き取り鞘に収めると、レイドのもとへ歩み寄る。

(私が・・・この子を守ります・・・この子は・・・私の・・・。)

              
               ・
               ・
               ・

そうして、シルヴィーの家にレイドが来た。
レイドが起き、すこし落ち着かせたところで、全てを話した・・・。
自分の仕事、殺した訳、ココに連れてきた理由・・・その全てを。
レイドは以外にも冷静だった・・・年の割りに成熟してるのか・・・はたまた我慢をしてるだけか・・・。
しかし、レイドは自分を許さないと言った・・・父のために生きて、そして、父を殺した自分を許さないと静かに・・・しかし強く言った・・・。

次に、ウィルが来た。
ウィルの母親は亡国の間者であり、自分以外にも様々な暗殺者に狙われている存在だった。
そのウィルの母親を、一切の油断無く、シルヴィーは斬り伏せた・・・その姿を、自分の後ろに隠れてついてきたレイドも見ていた・・・。
レイドは自分を見届けると言った・・・いつか誰かに殺されるのを・・・見届けると、そう言った。
その後、その部屋に自分と同じく、女性を殺しに来た暗殺者が来た・・・一家そのものを殺せと命令されたのだろう、その暗殺者はすぐ傍で眠っているウィルを殺そうとした・・・。
自分は・・・その暗殺者を切り殺した。
その行動に驚いたウィルは、思わず自分に聞いてきた・・・。

「なんで・・・。」

自分は正直に応えた・・・ありのままの自分の心を。

「この子は・・・私の【 】ですから・・・。」

レイドはそれを聞いて暫く黙りこくった・・・やがて、顔を上げるとレイドは口を開いた。

「・・・貴女を決して僕は赦さない・・・けど、貴女がそうやって背負いながら生き続けるのなら・・・僕は・・・」

その言葉を聞いた・・・自分の事をまっすぐに見ながら、レイドは・・・

「             。」

そして・・・その時改めて誓った。
この子達を・・・まもりつづけよう・・・と。

              
               ・
               ・
               ・

最後の一口、お茶をすする。

(・・・さて、見回りの時間です。)

食器を洗い、シルヴィーは外へ出た。

 

 

 

 

 

 

 

 


第八幕       了

『ボフッ!』

ドアを開けて次に起きた事は、小さな影が自分の胸に飛び込んできたことである。
当然の事ながら、あまりの不意打ちにシルヴィーはよろめき

「わっ・・・きゃ!」

『ドン!!』

買ってきたパンを落とさないようにバランスをとったが、そっちに気が行ってしまった為か、尻餅をついてしまった。
パンは落ちつずにすんだが、体に走る鈍痛にシルヴィーは顔をゆがめた。

「っ・・・いたた・・・。」

片手でお尻をさすり、小さな影を見やるとシルヴィーは口を開いた。

「こら、『ジュリ』!?いきなり飛びついたら危ないって、いつも言ってるでしょう?」

小さな影の正体はジュリという名の小さな女の子だった。
ジュリはシルヴィーの顔を見上げると、ニカッと笑い、さらに抱きついてきた。

「えへへ!お姉ちゃんお帰りなさい!!」

反省の色は全く無しですか・・・と思わずこめかみに手を当てるシルヴィー。

「ああ!!ジュリばっかずるい!!」

尻餅を着いたシルヴィーに、更なる負荷が重なる。
思わず「うわっ」と声を出した。
男の子はジュリの上から覆い被さるようにシルヴィーに抱きつくが、むしろそれは乗っかっているといった方が正しいかもしれない。

「うぁ!?ちょっ・・・ウィル、重いよ!?」

「え~!だってジュリばっかずるいじゃんか!?」

自分の上に乗っかる形で、喧嘩をし始める小さな子ども二人を見ながら、シルヴィーは溜息をついた。

(やれやれ・・・またですか。)

心の中でぼやくと、自分の目の前に居る二人の子どもを見る。
自分の家に住まう、『五人』の子どものうち、最年少の二人組み。
年が近いのもあってか、二人は仲が良く、その分よく喧嘩もするし、すぐ仲直りもする・・・そんな二人だった。

「・・・さて、と。」

シルヴィーはジュリとウィルを自分から降ろし、立たせた。

「シルルとウェイクとレイドは?」

他、三人の事を二人に聞くと、ウィルが手を上げた。
その姿、まるで先生と生徒のようでもある。

「シルル姉ちゃんは裏に居る、ウェイク兄とレイド兄は仕事からまだ帰ってない。」

「ふむ・・・では、もうすぐ帰ってきますね・・・よし、ご飯を作ります、手伝ってくれますか?」

ジュリとウィルは互いに顔を見合わせると「うん」と頷き

「「りょーかい♪」」

揃って、シルヴィーに敬礼をした。
その姿が何故か面白く見えて、シルヴィーはクスリと吹き出した。

                 ・
                 ・
                 ・

シルヴィーは鎧を脱ぎ、壁にかけ普段着に着替えると台所にて、ジュリとウィルが水で洗った野菜を包丁で綺麗に刻んでいく。
しばらくすると、洗濯物をたたんでいたのか、シルルがやってきた。

「あ、お姉ちゃんお帰りなさい!」

シルルはシルヴィーに気づくや否や、笑顔で挨拶し駆け寄ってきた。
シルヴィーは首だけそちらへ向ける

「ええ、ただいま。」

「夕ご飯作ってるんだ、私も手伝うけど何か出来ること在る?」

「では、スープの方の味付けをお願いします。」

「ん、わかった。」

                 ・
                 ・
                 ・

夕ご飯の準備もほぼ終り、後は盛り付けを残すのみとなった頃、最後の二人が帰ってきた。

「ただいま、姉さん。」

「うへぇ~・・・つっかれた・・・。」

物腰穏やかなレイドと面倒臭がりなウェイクの帰還だった。
二人は港で働いており、今日のような時間に変えることが多い。

「ウェイク兄ちゃん・・・じじくさ~い・・・。」

「あ、あにおぅ!!」

そんなウェイクをからかうジュリ、そしてそれに反応するウェイク

「えへへ!ココまでおいで~!!」

「こんの餓鬼~!!」

年相応の子どものようにウェイクも走るジュリを追い掛け回す。
部屋の中をバタバタと走り回る子どもを見ながらシルヴィーは

「こら、室内で喧嘩しない。」

と、母親が子を叱るように言った。

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深夜、子供達が寝つくと、シルヴィーはお茶をいれ一息ついた。

「・・・ふぅ。」

(今日も一日・・・無事に過ごせました。)

お茶を一口すすり、お茶請けに置く。

『カチャ・・・』

陶器と陶器が当たる音が夜中に響く。
その闇の中に一人で居ると、どうしても心が竦む。

(一人・・・ですか・・・。)

常に傍に置いてある刀を手に取り、昼間を思い出す。

(守るべき物・・・ですか・・・・。)

シルヴィーの頭によぎるのは、今もこの家で安らかに過ごす子供達の姿。

(・・・最初は・・・レイド・・でしたね。)

このシルヴィーの家に住んでいる5人の子ども達は、シルヴィーの家族でもなければ、その子達が兄弟という訳でもない。
・・・何の血の繋がりもない、赤の他人である。
最初にきたのはレイド・・・それはつまり、シルヴィーが57番目に切り殺した者の息子という意味でもある・・・。
その親の名前が『ダグラス』という名だったということも・・・シルヴィーは良く覚えている・・・。
思い返せば・・・初めて人を切り殺したのは、今よりもずっと前だと思い出せた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 


第七幕       了

シルヴィーは市場につくと、何を買おうかと頭を捻る。

(・・・野菜はまだありましたね・・・足りないのは・・・。)

そんな事を考えながら、日が傾きつつある町を歩く。
もうすぐ夕焼けといった感じの町並みは、夕飯の献立を考えながら買い物する主婦達であふれ帰っている。
そんな平和な世界を見つめながら、シルヴィーは今日買う物を決め、そちらへと歩を進めた。 
                 
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シルヴィーの着いた先・・・そこは行きつけのパン屋だった。
『ギィ・・・』という音を立てるドアを開け中に入ると、そこにはカウンターがあり、その下に数々のパンが置かれている。

「いらっしゃいまし。」

優しい老婆の声が耳に入り、シルヴィーは目を見張る。
カウンターを見やれば、其処にはいつも居るはずの人物が居ない・・・其処にいたのは目の不自由な老婆だった。
普段であれば、自分が入ってきた途端、敵意を剥き出しにして自分を睨みつけてくる幼馴染なのに・・・とシルヴィーは現状を珍しい物として感じながら、籠の中に大きさの割りに安いフランスパンと、一番単価が安いライ麦パンを入れ、カウンターの前に座る老婆の前に優しく手渡した。

「これを頂きます。」

「おや・・・その声は『シィちゃん』だねぇ。」

目が見えないのにも関わらず、老婆はそれを手に受け取り、優しそうに微笑みかけながら、彼女を昔の呼び名で呼んだ。
対するシルヴィーはやや頬を紅潮させながら俯き、本当に恥かしそうに喋りだす。

「あの・・・その呼ばれ方は・・・その、恥かしいです・・・。」

「うふふ・・・私にとってはいつでも、しぃちゃんよ・・・。」

その声には嘘偽りの無い慈愛が込められ、シルヴィーは何やらくすぐったいものを感じた。
老婆は手際よく、籠の中のパンを紙袋の中に入れ始める。

「・・・いつも孫娘がごめんね・・・」

ふと、老婆からそんな言葉が漏れた。
シルヴィーはなんと答えていいのか少し悩んだが、やがて口を開いた。

「いえ、良いんです・・・『仕方の無い事』ですから・・・。」

それは老婆を気遣う言葉であり、そして、自分自身への戒めでもあった。

「シィちゃん・・・『仕方の無い事』なんて無いのよ・・・。」

老婆はゆっくり話し始める。
それは、諭すような口調でも合った。

「・・・アレは、町の皆に一杯影響を与えたわ・・・でもね・・・いつまでもその事でシィちゃんがあんな目で見られるのは間違ってると思うの。」

老婆のそんな言葉を聞き、シルヴィーは俯いた。
あんな目・・・それは、いつでも人が自分を見る時の視線・・・。
畏怖・・・侮蔑・・・憎悪・・・殺意・・・ありとあらゆる感情がシルヴィーを貫いていく。
でも・・・と、シルヴィーは反抗しない。

(・・・私は・・・それだけの事をしてしまいました・・・。)

そう伝えようと思って、俯いた顔を上げる・・・そして、言葉が詰まった。
見上げた先に、老婆の優しい微笑みがあった。

「だから、一人で抱え込まなくて良いのよ・・・たとえ、皆が何と言おうと私の中の貴女は、あの頃と変わらないわ。」

老婆はそう言って、シルヴィーにパンをつめた紙袋を「はい」と差し出しながら

「ね、シィちゃん。」

ニコリと笑った。

「・・・ありがとうございます・・・リリアおばあさん。」

シルヴィーのお礼に「ふふっ」と老婆が笑い、それに釣られるようにシルヴィーも微笑んだ・・・。

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シルヴィーが店から出ると、外は夕方から夜へと移りつつあった。
辺りを見れば、人は先程よりも少なくなったのが分かる。
それが、皆自分の家に帰っていったという事なのだろうとシルヴィーは感じた。
そのまま、しばらくの間突っ立っていたが、やがてシルヴィーは足を踏み出した。
・・・自らの家へと。

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シルヴィーの今の家はスラム街の片隅にある。
ボロイ家ではあるが、まだ屋根などがあり、寝食が行えるだけマシと言う物でもある。
スラム街に住まう者の中には、そんな家すらない者だって沢山いるのである、その様な贅沢を言えば、それこそ贅沢という物である。
シルヴィーが家に着く頃、日はすっかり沈んでしまっていた。

(・・・調度、夕飯時です。)

空を見上げながら、シルヴィーは時間を確かた。
シルヴィーはパンの入った紙袋を片手にドアに手をかけ中に入った。

「ただいまです。」

 

 

 

 

 

 

 


第六幕       了

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気分によって一人称が変わります、普段は『俺』や『私』ですが、時折、変化してます。

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名前に関しては偽名です。
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